谷町筋

 今回は、谷町筋です。松屋町筋堺筋、御堂筋が大阪市内の比較的中心部で南詰を迎えるということでした。では、谷町筋はどうでしょう。谷町筋と呼ばれる道路は、これも比較的短く天満橋から阿部野橋(JR天王寺駅)までです。しかし、それから南は阿倍野筋として遠里小野橋まで通じ、大和川を渡って堺東駅前を経て、小栗街道となり、さらに南につながっています。国道26号紀州街道ともに、和歌山・大阪をつなぐ,メイン道路となっています。

では、北はどうでしょう。天満橋を北へ渡ると天満橋筋となります。そして淀川の南岸の長柄東までとなります。ここで城北公園通りにぶつかり北詰となります。

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天満橋から北東に当たる地域は、大川と挟まれた地域で面積はそう広くありません。そこには造幣局や帝国ホテル、淀川リバーサイドタウン等があります。都島通りの樋之口町交差点を北へ渡ると交通量も少なくなります。落ち着いた雰囲気を漂わせる町並みです。

  谷町筋は大相撲のひいきを表すタニマチの由来になったとことばです。谷町に住む相撲好きの医者が,力士を無料で治療したということから派生したということが有力な説です。それで、大金持ちが住んでいた町のような印象があります。昔は幅6m程度の狭い通りでした。昭和45年の大阪万博の時に現在の40m幅に広げられたのです。谷町の由来は上町台地にある谷状の地域があることからです。江戸時代には、奉行所等もおかれていました。

 大阪城に近いので、古い町ですが、特に大金持ちが多く住んでいたというわけではありません。お金持ちの定番は帝塚山や芦屋です。この近辺で目立つのはむしろ事業所です。近代では、官公庁、仕立て上がりの洋服屋さん、金属工具や機械店などがあり、落語の長屋話の舞台になる地域もありました。そこは今ではレトロな雰囲気を売り物にする観光地になっています。