『ボクの音楽修行』で小沢征爾を知って

 小沢征爾の『ボクの音楽武者修行』を読んだのは、いつ頃だったろうか?この本は1962年に出版されているが、読んだのは1960年代末の頃であったように思う。その前に小田実の『何でも見てやろう』を読んで強く影響を受けて、海外放浪の旅に憧れていた。小沢のこの書も、著者のことを全く知らず、音楽家を目指す青年がスクーターで海外旅行をするという内容に引かれたのだった。ラグビーで手の骨を折った話や桐朋音楽短大への入学前後の話は強く印象に残った。それ以後、小沢征爾と言う名前に敏感となり、音楽にも注目するようになった。